今回はFスタディーツアーに参加した時に感じた止まった時間についてお話ししたいと思います。
その前に・・・
いわき駅を出発してまず、昨年の台風19号の影響で受けた河川の氾濫による被害の状況を見ることができました。河川の氾濫によって5,000件の家が冠水しました。
さすがに浸水した家財の廃棄物はすでに運搬されて、片付いていましたが半数以上の家の一階は住めない状態か空き家になっていました。
昔は田んぼであった土地(平窪地区)を造成して宅地にしたエリアが多かったことも影響しているかもしれませんが、東日本震災でこちらに移住してきて家を建てた方が再び被災しているケースもあるようです。
国は「コンクリートから人へ」などどいう政策から、治水事業についてしっかりとした施策を進めて欲しいと感じました。
「自己責任で身を守れ!」というのはあまりにもいい加減な気がしませんか?
では、話題を3.11で止まった時間に移します。
除染活動
農地や家の庭は、表土を10センチほど削り取り、その土を集めて保管していますが未だに削り取りの作業を継続している地域があります。
これらの土は、一定の放射線量になったら福島の中間貯蔵施設に送るということで、高速道路はその土を運ぶトラックがバンバン走っていました。 平日はもっと多くて列をなして走っているそうです。
写真はトラックが対向車線を走る高速から撮影したものです。 黒い袋には除染の際に削り取った放射線の高い土などが入っており、中間貯蔵施設に運搬予定のものです。
除染に関しては、なぜか環境庁が所管で予算をとっているようで、下のサイトに詳細の情報が載っています。
中間貯蔵施設について|除去土壌等の管理|除染情報サイト:環境省
帰還困難区域
話には聞いていましたが、帰還困難区域の境界線まで行って来ました。
写っているアパートは無人で、震災の時から時間が止まっています。
その一方でこの写真の後ろの風景が・・・・
ガソリンスタンドも営業しており、通常の生活が営まれています。
・・・・
当時の放射線量で切り分けたようですが、本当にこの方法がこの地で生活する人々にとって安全で安心な生活を送ることを担保している状態なのでしょうか?
富岡駅の近くに目立った洋風の建物がありますが、ここが廃炉資料館です。
時間の関係上、見学できませんでしたが機会があれば訪れて見たいと思います
東京電力廃炉資料館|廃炉資料館|東京電力ホールディングス株式会社
震災当時のままの街道
国道9号線はすでに東京ー仙台間が開通していますが、途中下車禁止のエリアがあり、その側道にある全ての店は震災の時から時間が止まったまま放置されています。
特に開店前だった家電量販店は、外見上は震災の影響を受けていないように見えますが、原発事故で道路が封鎖されている間に家電製品が全て盗難されていたそうです。
火事場泥棒のような行為は本当に許せないですね。
次回に続く
弥栄