今日は日本酒の話。
「菊の司」という酒をゲットしました
菊の司は「亀の尾」という銘柄のコメで醸造されています。
この「亀の尾」は夏子の酒でモデルになったコメ(漫画の中では「龍錦」だったかな。)で、背が高くて風で倒れてしまいやすいことと、寒暖の差の大きい場所でしか育たないことから、海抜の高い場所でしか育成しないことに加えて栽培が難しいそうです。
・・・加えて収穫される量も多くない・・・
そのため長い間、栽培がされない時期がありましたが、山形でこのコメの栽培を復活させることに成功、現在はこの「亀の尾」で醸造される日本酒が飲めるようになりました。
栽培が難しいが味の良いこの、「亀の尾」を苦労して品種改良を進めて来た結果、一般に知られているコシヒカリやササニシキが生まれることとなりました。
つまり、亀の尾はコシヒカリやササニシキの祖先ということですね。
亀の尾ストーリーは夏子の酒に代表されますが、亀の尾が「東の日本酒の元祖」なら、西の日本酒の元祖は「雄町」となります。
雄町は岡山が原産ですが、亀の尾と同じく稲の穂が高く、病気に弱いことから栽培が難しい種でした。
これを改良して穂の高さを短くしたものを「短稈渡船」といい、この短稈渡船と「山田穂」というコメを掛け合わせたものが有名な「山田錦」となります。
ということで、雄町米で醸成した日本酒で私が飲んだものを調べてみると・・・
ありました、御前酒ー菩提酛!
この酒は、生のままの氷温貯蔵であることから瓶詰め後も発酵が進んでいますので、慌てて蓋を開けると吹き出すので注意です。
喉越しが、若干「シュワー」ときてスパークリングワイン(とはいきませんが)テイストの日本酒です。
いつか、雄町と亀の尾を祖先に持つ日本酒、できれば嗜んでみたいものです。
戦後、日本人がコメを食べなくなってきていますが、先人が苦労して品種改良してきたコメについて想いを馳せながら秋の夜長に日本酒を飲みながらコシヒカリ、ササニシキ、山田錦のご飯を食するも日本人らしくてよろしいかと思います。
弥栄