今回は宗像三女神にまつわる神社を回りました。
まずは宗像大社。
御祭神は天照大神と素盞鳴尊の誓約によって天照大神より誕生したとされる三女神である沖津宮の田心姫神(タギリ)、中津宮の湍津姫神(タギツ)、辺津宮の市杵島姫神が祀られて、この三宮を総称して『宗像大社』と呼びますが、今回、行ったのは辺津宮の宗像大社です。
宗像大社ホームページから境内マップを拝借しました。
まずは本殿の写真がこれです。
本殿の千木の数は・・・1・2・3、、、
5本で千木は縦に切られています。
と言うことは、祀られているのは女神と男神??
面白いことに本殿の背後に第2宮にタギリヒメ、第3宮にタギツヒメが御分霊として祀られているのですが、その本殿の屋根の鰹木は6本、千木は水平に切られています・・・
宗像3女神を祀っているといいながら何か・・・
裏がありそうな神社ですね。
神社から出てしまう形になりますが、さらに奥にいくと高宮斎場があります。
ここで祭祀を行っていたそうですが、大陸をつなぐ航海の安全を祈念した祭祀が行われていたと考えると、宗像三女神の元は、航海に長けている安曇野族からの流れであり、ヨーロッパにおける航海の女性神と関係があると考えて良いのでしょうね。
この場に立ってみて、この斎場は4、5世紀よりも、もっと前から祈りを捧げていた聖地のように感じましたが、行ってみたことがある方はどのように感じられましたか?
本殿の左側にある神宝館ですが、ここには4−9世紀に祭祀に使用された遺物で沖の島で発掘されたものを展示しているのですが、圧巻は金の指輪でした。
発掘されるものは縄文時代のものもあり、この辺りが、祭司として、また大陸との交易において歴史的な重要性が感じられる展示館です。
ひよっとして大陸から戻る際には大陸から持ち帰る「魔」を払って、大陸に渡る際も清いもののみを持ち出す目的で行っていたのかもしれません・・・
いわゆる「黄泉の国」への出入り口みたいな。
次に田島神社。
ここは、田島三神(田心姫尊・市杵島姫尊・湍津姫尊)を主祭神とする本拠地であり、どちらも目の前が海で、「港に面した神社」といった感じです。
すぐに船を動かすことができる状況にしていて、軍事の拠点としつつも、平時は中国との交易の拠点であり、当時の貿易と国守りの拠点としても重要な位置に置かれている神社ですね。
港からは切り立った階段を登って神社に入るのですが、造りはまさに敵に侵入を防ぐための山門のようになっていますね。
鰹木が5本で千木は縦切りなのは、完全に男神を祀っていると言うことですが、それは相殿の稚武王を祀っているからと考えるべきなのでしょう。
本殿の奥の山を登っていくと、奥宮としてたくさんの磐座があります。
ここも縄文の時代から聖地としてかつ、船の往来の拠点として脈々と時代を変遷してきたでしょう。
最後は田嶋神社。
この神社は、海路から入ってきた情報を陸路からも伝達できるように馬も出せるようにしていたことから登望(とものうまや)駅がなまって殿ノ浦となったということです。
本殿の背後にもう一つ神社があることから、主祭神は水軍を率いる安曇野族とのつながりで宗像三女神が祀られつつも、地元の民が崇拝する産土神の両方が祭られている。
こうしたとことが、なんでも受け入れる日本の神社のおおらかさ(多分、海外ならどちらかしか残さない。)なのでしょうね。
近くに「呼子」と言うところがあり、毎朝、「朝市」が開催されています。
そこでみたものはイカプレスせんべい!
イカを丸ごとプレスして作った煎餅で注文してから5−10分程度で出来上がります。
お持ち帰りはダメで、その場で食べないといけないのですが、とにかくデカイ!
一度お試しあれ。
NHK「朝いち」より。
弥栄