今日は農業の話。
普通の農家は作物を作るにあたって大量の化学農薬と化学肥料を使いますよね。
この方法が一般的なので、慣行農法なんていうことが多いです。
最近、脚光を浴びているのが有機農法ですが、有機農法のイメージって
化学農薬の使用量が少ない
化学肥料ではなく(鶏糞等から作る)有機肥料を使用
ではないかと思います。
今回は、なんと「無農薬・無肥料農業」を実践されている方の農地を訪問させていただきました。
岡田茂吉さんが提唱されている農法で、作物は「土と種」から作られるとの理念から化学肥料を加えない農業を実践された方で、今は「秀明自然農法」として実践されている農家がいます。
今回はこの「秀明自然農法」を実践されている農家を訪問しました。
そこでなるほどと思ったこと・・・
世界に存在している植物の種類は20−30万種類、そのうち食用として人間が特別に生産作物として扱われている種は3000種だそうです。
ということは当たり前ですが、ほとんどの植物は農薬も肥料も与えられない状態自然のままの状態で芽を出し、成長して花を咲かせ、次の世代のためにタネを落とすことで何千年、何万年と種を受け継いできています。
こうした種には誰も農薬も肥料も与えていないことを考えると、確かに土と種の状態がある条件に上手く合いさえすれば植物は芽を出し、花を咲かせ、実がなるということです。
現代の農作物が育成するポイントは、いかに種の力を引き出すかということで、その方法が農法によって違うということだそうです。
例えば、慣行農法や有機農法は肥料を与える(施肥)ことで成長する種を人工的に作ってその種を使っていますし、秀明自然農法のように、ほとんどの植物と同じように個々の種が、自然の状態で成長できるような土を作ることで作物を育てる方法もあります。
つまり、
慣行農法・有機農法で大切なことは・・・施肥
自然農法で大切なことは・・・土作り
ということです。
また、自然農法は無肥料と言っていますが、農閑期に生える雑草等は刈り取ってそれを地面にすきこむことで土壌の微生物の数が多く、活性化した土を作っています。
この活性化した微生物の多い土壌で、植物は自分の根の周りに集まってくる微生物から成長に必要な栄養分を受け取って、その代わりに微生物が必要な栄養分を与えることでいわゆる共生をしているのです。
現代は、こうした農法の違いのために使われる種の種類も違ってきてます
肥料が与えられなければ成長しない種の代表が、最近有名なF1種に伝承されているようです。
一方、自然農法では母本選抜を長年かけて行った結果として作り上げられる固定種の種でないと育たないようです。
今回、自然農法の野菜をいただきましたが、ほうれん草の根元(少し赤いところ)は甘く、大根は生でかじるとみずみずしく市販の野菜とは全く違っておいしいです。
機会があればぜひ無農薬・無肥料野菜をお試しあれ。
弥栄