コロナでの在宅勤務の頻度が増えて家飲みの回数が激増です。
週末は家族と外食のケースがほとんどですが(飲食店の皆さん、頑張ってください!)
平日は、家飲みで日本酒を飲むことが増えました。
ということで、最近、私と夜を過ごした日本酒を紹介します。
春先に飲む日本酒はやはり生酒ばかりですが、
まずは、鬼ごろし ー初しぼりたて生酒ー
よく見るとアルコール度が19−20度なので、さすが鬼ごろしですね。
だいたいいつもは2−3日かけていただくのですがこいつは強力で4−5日かかってしましました。
次は、
熊谷に行った時に駅前で販売していた日本酒、「直実」(「なおざね」と読みます「ナオミ」じゃないよ。)です。
「無濾過原酒は、蔵元でしか販売していないものですが、今日は特別に置いています。」との店頭販売のお姉さんのセールストークに乗って2本購入してしまいました。
この日本酒の銘柄である「直実」ですが、熊谷の武将のことだと思い、調べて見ましたらこれがすごい方でした。
名前は、熊谷次郎直実。
平安・鎌倉期に武将・僧侶として活躍した方です。
なんと、鎌倉幕府を打ち立てた源頼朝からも闘将として賞賛されていたそうです。
彼は、平家物語で有名な一節である一ノ谷の合戦に参戦し、平敦盛公と一戦を交えますが、ここに登場します。
直実はこの戦いで初陣で、16歳で出陣した平敦盛と戦い、首を上げます。
その合戦の後、年端もいかない若者の命を奪ってしまったことから武将として生きる道を放棄して、出家、仏門に帰依し、「法力房蓮生」として活躍しました。
直実が仏門に帰依してから平敦盛の霊を弔う話が有名な「敦盛」という能になっています。
敦盛のおおまかなストーリーはこれですね。
5分ほどで見ることができますので「敦盛」のストーリーをご存じない方はご覧ください。
時代変わって、織田信長。
彼が、桶狭間の戦いで今川義元の首を上げたことは有名ですが、出兵の前に待ったとされる舞がこの敦盛です。
「信長公記」には
人間五十年 下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。一度生を得て滅せぬ者のあるべきか、と候て、螺ふけ、具足よこせと仰せられ、御物具召され、たちながら御食をまいり、御甲めし候ひて御出陣なさる。
とあります。
これが、幸若舞(「こうわかまい」能と並んで武家に愛好された芸能)の「敦盛」で舞われています。
こんなことがわかってくると、熊谷で唯一の蔵元で醸造している日本酒、「直実」もさらに味わい深いものになりますね。
弥栄