久しぶりに上野にある東京国立博物館に行ってきました。
一年半ほど前に行った「縄文展」以来です。
今回、特別展として開催されているのが、
「出雲と大和」 日本書紀成立1300年
です。
今回の展示品で驚いたもの・・・
島根県の地に沢山の銅鐸・銅剣・銅矛が埋められていたことです。
例えば、荒神谷遺跡では358本の銅剣がまとまって埋められていました。
その後、そこから7メートル離れたところに・・・・
銅鐸6個と銅矛16本が見つかっています。
時代は紀元前2〜1年・・・弥生時代ですね
近畿圏で作られたものもあるそうで、
なんらかの宗教的な意味があって埋められたのでしょうか
ただ、埋められた(使われなくなった?)時期は
他の地域よりも早かったようで、
出雲人は何か新しいトレンド
でも発見したのでしょうか?
もう一つ・・・
私が印象に残ったのは出雲大社本殿の模型です
「たかが模型ですか?」
と言わないでください
かなり大きな出雲大社の10分の1縮尺ですよ
どうですか?大きいでしょ。
推定では、本物は地上から本殿までの高さが48メートル、本殿は周囲100メートルだったそうです。
ついでに、
今回、展示場の入り口を入ってすぐに、
当時の出雲大社の本殿を支える9本の柱の遺跡が展示されています
その柱の大きいこと。
これがそのうちの一本です。
なんと3本の柱を1本に束ねて一つの柱としたそうです。
これは鎌倉時代のものですが、
この本殿、平安後期から鎌倉初期の200年の間になんと7回も転倒したそうです。
確かに大きすぎますよね。
現在の出雲大社は、総工費が巨大すぎたために小型化したのでしょう
(とはいえ、しめ縄の大きさは今でも群を抜いて大きいですよね。)
「古代出雲大社の復元」という本がありますが、
出雲大社の復元にかけた男たちが、
「本当に巨大な大社が立てられるのか」
と専門家(大林組)の視点から検討した本です。
検証の結果、その工期は6年間、総工費用(1989年ベース)は、
なんと・・・
120億円
とのこと・・・(大型ビルの建設費と同じぐらいだそうです)
ここまで人と技術をかけることのできる鎌倉時代の人々は、
現代を生きる我々より優雅な生活を送っていたのかもしれません。
全国に点在する貴重な遺跡を、
ここ東京国立博物館でまとめて見ることができるのは
本当にありがたいことだと思います。
感謝!
弥栄